Manchester’s Frozen

Until suicide

残らない者

きみはずっと助けを求めていた

でも誰にも届かなかった

憎悪はきみを窒息させた

きみはとうとうロープを買った

 

首をかけるその瞬間まで

きみは助けを求めていた

でも届かないと知っていた

何も残らないと知っていた

届くなら、報われるなら

こんなことになっていない

きみはそれを悟っていた

後数分の我慢だと言い聞かせた

 

主の居なくなった部屋に転がるのは

結局失敗に終わった

クーデター計画の武器

瑞々しいそれらは

枕元に散乱している

鼻炎持ちだったきみの

鼻をかんだティッシュ

同等の価値に成り下がった

 

リビングでは母親の泣き声と

何も知らない猫の鳴き声が響く

 

きみの歴史は霧散し

思いすら残らなかった

誰もきみを覚えていないし

きみの闘いを知らなかった

 

きみは優しすぎたんだ

誰かを殺すこと以外に

存在の証明方法がなかったから