カクヨムという小説投稿サイトで日記を投稿している人がいた。
彼のアカウントには膨大な量の文章があったが、アカウントごと削除されていた。
しかし数日後、彼はまた新たなアカウントを開設した。
彼は自殺する予定だったらしい。
彼は高卒のひきこもりニートだったが、今は一人暮らしで、障害年金とライターの収益で稼いでいる。
彼は精神病を患っていて、アル中でもあって、精神病院に入院していた時期もあった。
彼はぼくの一つ上だ。
彼は旅行に行く計画を立てていた。自殺旅行だったらしい。しかしその計画は頓挫して、また新たにアカウントを開設して、毎日近況を報告していた。
彼は一人暮らしの賃貸で、毎日酒と音楽と退屈と精神薬と孤独と過ごしていた。
しかしそれでも自殺念慮は消えておらず、首吊り用のクレモナロープを常備していて、死のうとすることも度々だという。
そして昨日、アカウントが消えていた。彼は逝ってしまったのだろうか……
自殺が成功したら、それは彼にとっては良い事なのかもしれない。
もし失敗したら、何時でも戻ってきてほしい。
彼のような人間こそ生きて欲しい。
ツイートも全部消えていた。