Manchester’s Frozen

Until suicide

強迫症状について

今ぼくは非常に苦しい。非常にしんどい。


或る症状が自分の脳内に予兆も無く急に舞い込んできて、それに囚われて、その症状の奴隷になっている。


人間は自分の眼で自分の顔面を見ることは不可能だ。それをするためには眼を取り外すしかないが、眼単体では眼として機能しない。首を取り外して見ようとしても、見られるのは顔の無い状態の自分の死体だ。

ぼくは今「自分で自分の顔面を見ないといけない」という強迫症状に囚われて苦しんでいる。それは「不可能なことをしなければならない」という強迫観念だ。

 

ぼくは今年の3月に、自分が自分の舌を噛み切るのではないかという強迫観念によって鬱を発症し、精神科に通い始めた。病状を説明する時に「強迫性障害かもしれない」と付け加えたのだが、強迫性障害という病名を貰うことはできなかった。貰えたのは精神薬だけだった。

しかし発症して10日もすれば、病状は安定した。元の状態に戻れた。

しかし気を抜いているうちに、予兆も無く再びその症状に囚われた。ここ数ヶ月はそのような状態を繰り返している。

 

そして5月の中頃、突如とある強迫観念が舞い込んできた。それは「自分が自分の小指の骨を折るのではないか」という強迫観念だ。

強迫性障害は、ある強迫観念に取り憑かれ、それを無視すると「何か不吉なことが起こるかも」などと考えて気が滅入ってしまうので、しんどくてもそれを実行するという障害だ。しかしぼくの場合、その強迫観念が「小指を折らないといけない」といったエクストリームなものだったので、それは実行不可能だ。だから無視せざるを得なくて、そのせいで気が滅入ってしまい、抑鬱状態に陥る。

そしてそのエクストリームな強迫観念は形を変えてぼくを襲った。例えば「部屋の窓から飛び降りなければならない」とか「自分で自分の眼球を潰さないといけない」とか。

襲われた刹那から抑鬱が始まる。その時は何も手につかない。しかし数時間もすれば殆ど改善している場合が多い。日内変動があるのだ。そして改善した状態が何日か続き、また新たな強迫観念に襲われる。

改善と悪化を繰り返し、何とか生きている。

 

思えば強迫性障害のような症状は小学生の頃からあった。部屋に入るまでにある特定の場所を触らないと気が済まなかったり、物を触る度に手に息を吹きかけないと気が済まなかったりした。

それを何年も放置してきた。そのせいでエスカレートしたのだろうか。

 

ぼくの症状の場合は確認行為のしようが無い。救いようが無い。まだ確認行為ができるような症状だったらましかもしれない。ぼくの場合は確認行為=死だ。こんな辛い症状は無い。